セガサミーHDの株価考察

りゅのん
セガサミーHDの成長性を紹介です。F2Pゲームとリゾート事業には個人的にかなり期待してる銘柄!!

セガサミーHDとは?

2004年にSEGAとサミーが共同株式移転して持ち株会社を設立して現在のセガサミーHDになった。

2011年には2012年には持分法適用会社として 韓国仁川広域市におけるカジノを含む統合型リゾート施設がパラダイスセガサミー を設立した。 さらに同年、複合型リゾート施設を運営するフェニックスリゾート株式会社の発行済全株式も取得。

これによりサミーの遊技機事業・セガのエンターテイメント事業・新規設立のリゾート事業がセガサミーHDの主幹事業となった。

セガサミーHDの2021年度1Q決算

回次第16期 4-6月第17期 4-6月第16期通期
売上高(百万円)72,73448,382366,594
経常利益(百万円)2,372△4,09925,296
純利益(百万円)1,718△3,30113,775
自己資本比率(%)66.563.164.2
営業活動によるCF(百万円)1,477△14,96538,537
投資活動によるCF(百万円)△9,281△2,084△15,464
財務活動によるCF(百万円)△14,83015,125△10,956

経常利益で常に通期プラスであったセガサミーHD。1Qも大きな利益が出ないとはいえ黒字だったが、コロナによる打撃で今年度は41億円の赤字となった。

財務活動による150億円は今後のコロナ対策として300億円を借入した額による影響である。また赤字に伴い配当予想は未定としている。

有報にて目標としていた流動性資金としての3200億円の資金確保には成功。1600億円は自己資金であり、1600億円はコミットメントラインを利用して借入。 機動的な投資が可能になっている。

遊技機事業エンターテイメント事業リゾート事業その他合計
売上高2745141483
経常利益-8481-17-19-41

事業分野別にみると他部門がひたすらエンターテイメント事業の足を引っ張っている歪な構造になっている。コロナの影響が直に出た形です。

遊技機事業

認証切れで撤去されるはずだった筐体がコロナ暫定対策として認証延長されたため、ホールの新規入れ替え需要が大幅に低下している。現行の残っている五号機も2022年3月には認証切れになる模様。また1Qでは新規筐体が販売されなかったこともあり、売上高はスズメの涙。今後の新規筐体に期待。

エンターテイメント事業

巣篭り需要によってDL販売が業界として飛躍的に伸びている模様。セガでも過去に販売したペルソナやTotalwar、ソニックといったタイトル群のリピート販売が北米にて好調。

またPSO2やリゼロス、プロジェクトセカイなど期待のF2Pタイトルが目白押しなため利益の押し上げを期待。ちなみにアニプレックス(Sony子会社) の大ヒットIPツイステッドワンダーランドにもセガ子会社の4samuraiが制作に関わっています。

他方でアミューズメント機器や店舗はコロナの影響で稼働率が激減。店舗休業などに伴う特損を21億円計上した。また店舗の稼働率は前年の70%程度に回復したが先行きは怪しい。映像部門では名探偵コナンやソニックといった映画放映によって営業外収益30億円を21年度後期に計上予定。

リゾート事業

コロナの渡航禁止によりフェニックスリゾート前年比23%の売上となった。韓国のパラダイスセガサミーも同様に虫の息状態だが、持分法のおかげで損失の45%のみ計上にとどまっている。

IR事業はどこも同じような状態であり、財政苦から競合が撤退するサプライズがあった模様。コロナによって世界的な流れとしてコンベンションの需要が冷え込む方向にあるため、コロナが終息後も客足が戻るかは不透明。

他方で安倍政権から菅政権に移行すると、国主導でIR関連の促進が行われる可能性が高い。そうなればセガサミーHDはいちやく投資資金が集まることになろだろう。リゾートに関しては期待と不安が入り混じる阿鼻叫喚な状態です。

期待する事業まとめ

  • 遊技機事業:認証切れによる6号機の入れ替え需要
  • エンターテイメント事業:
     リゼロス・プロジェクトセカイ・PSO2北米版のヒット
  • リゾート事業:競合の減少。スガノミクスによるIR促進

特に期待するリゼロスとプロジェクトセカイについて下記に詳細を見ていきます。正直、セガだけだったら時価総額もっと高かったと思う。

Re:ゼロから始める異世界生活 lost in memories

リゼロ初の本格RPGゲームであり、物語はIFシナリオがいくつも用意されており返答により分岐する。通称はリゼロス。

本編では見られない物語も体験できるため、原作ファンやアニメからのファンからの期待も高い。2019年3月には6号機の先駆けとして成功?を収めたため知名度も高めであろう。

しかも雑多なUIでとりあえず作りましたってクオリティでもなさそう。 すでに事前登録者は40万人を超えている。セガの発表ではコロナの影響で開発スケジュールが多少遅れていたため、9月9日のリリースとなった。

リゼロスを実際に触った感想

ゲーム以前の問題としてアクセスが多すぎてリリース直後にサーバーダウン。緊急サーバー増強で改善したが、逃した魚は大きかったかもしれない

ゲーム性としてはストーリーモードでの原作の物語を追体験し、クエストで敵と戦っていく。ストーリーは分岐するノベルゲーであり、クエストはプリコネのようなアクション性のあるゲームである。それぞれが全く別モノとして別れている。

そのためクエストとストーリーで分けて批評する。

クエストモード

クエストモードではウェーブ3まであるバトルをミニキャラが戦って進んでいく。様々なゲームで採用されている戦闘方式。プリコネなどヒット作でも同様のシステムのため一概に善悪はいえない。

個人的にはスクエニソシャゲのように3Dモデルを使って本格的なバトルに仕上げて欲しかった。原作に忠実な攻撃モーションが作れればよかったが、そこは予算と工数の都合で難しかったのだろう。

・キャラごとにバトルスキルが3つあってターンごとに選択できるため、バトルに戦略性が生まれる。FFのようなRPGみたい

・エミリアなどレアリティ違いで同じキャラがいるが、扱えるスキルに違いがあって完全な使いまわしではない

・ミニキャラのモーション種類が少なく、別キャラなのに同じ動きになる
・必殺技使用時のアニメーションの作りこみが甘い
・違う技を使ってもモーションがほぼ同じなときがある

ストーリーモード

ストーリーモードでは小説を読み進めていき、所々で主人公の選択を決定していくことで分岐する。要は完全なノベルゲーである。

著者の監修の基に原作にはないIFシナリオが多数盛り込まれているため、作品のファンならば誰もがプレイをしたがると思う。選択肢によって得られる成長要素が異なるのも面白い。

構想はよかっただけに、フルボイスでないのがとてもとても悔やまれる。これでフルボイスならばセルランも雲を突き抜けるだろうに。

・原作では見れないようなIFシナリオを体験できる
・全体シナリオが見える化されているため、回収できていないIFシナリオが簡単にわかる
・キャラがフルボイスでない
・ガチャで解放される特別なストーリーがない

総評

原作ファンには刺激的な作品である。一方で多数のにわか層はプリンセスプリンシパルのような量産型ソシャゲ感を感じてしまっているかと。数か月はある程度の売上は出るだろうが、今のままではFGOのような存在にはなれないと思う。

必要なのはフルボイス化。そして折角記憶結晶というアイテムをガチャに出しているのだから、ガチャで当てた者しか視聴できないシナリオを盛り込むべき。そうすれば意地でもガチャを回す層は一定数いると思うのでセルランも爆上げ!

2020年10月25日追記

セルランの最高ランクはiosで2位となっており、10月25日現在では50位代くらいで落ち着いている。物語のIFパートは評判が良かったが、戦闘システムやその他の要素が月並みであった。りゅのんも触ったが、さほど面白いものではないため原作ファンがIFストーリーを読むためだけのゲームに成り下がっている。

ゲームとして面白くないため課金収益もさほど見込めないだろう。セガなので早期に見切りをつけてサービス終了もありうる。IFストーリーを体感したい方は早めにインストールしてストーリーを楽しむのもアリです。



プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク

セガゲームスとCraft Egg/Colorful Paletteがタッグを組んで手掛ける新作スマートフォン用ゲームです。2020年9月30日配信決定です。

SAOのようにバンバン次回作をうっていくと陳腐化してしまいますが、 こちらも初音ミクで初のスマホ用アプリで本格的な音ゲーなので期待しています。

Project DIVAは続編がいくつも作られるほど息の長いゲームです。本作もスマホアプリという参入障壁の低さを利用して若年層や中年層のさらなる獲得が見込める上に、バンドリやラブライブなどの系譜をみるにロングランアプリになりそうな予感がぷんぷんします。

また初音ミクって、マジカルミライいくと分かるのですが女性のファンもかなり多いです。KAITOのお陰でしょうか。様々な年齢層の顧客を取り込めると思います

注目すべきは Craft Egg/Colorful Palette とタッグを組んで制作を行う点です。この会社は人気の出ているバンドリの制作を長らく行っており、音ゲーの知見に関してはバッチリです。

バンドリで得た知見を盛り込んでゲームを造りこんでくれるでしょう。さらに初音ミクという巨大なIPが重なることでセガのエンターテイメント事業を支える大黒柱になると予想しています。すでに事前登録は70万人を突破しており、期待の大きさが伺えます。

ファミ通.com

 

実際に触った感想

リゼロスと違ってゲーム自体は面白いです。wowaka氏の楽曲配信が話題になっていますが、今後は有名楽曲も逐一追加されていくためロングランのアプリになりそうです。

ただ課金しなくても遊べるつくりになっているため、さほど課金収入が見込めるタイトルではありません。androidセルランでも20~30位くらいを漂っている感じでしょうか。

リゼロスと違って永久的にセルラン100位以内にはいると予想します。ある程度はストック収入として役立ってくれるでしょう。

おわりに

AI技術が進んで人々が働かずとも良くなったセカイがいつか来るでしょう。そこで台頭するのはAI・半導体関連の企業と娯楽を提供する企業です。デジタルゲームや娯楽設備はまだまだ成長性のある産業だと感じています。10年後や20年後が楽しみです。

ちなみにセガは完全子会社のアトラスも魅力的です。

アトラスはRPG界の重鎮であるペルソナシリーズの制作会社。他にもデビルサマナーや女神転生などの有名タイトルを手掛ける。個人的にペルソナシリーズは神ゲーだと思っています。

2021年の後半にも 『 真・女神転生Ⅴ 』や 『 真・女神転生Ⅲ リマスター 』のリリースが予定されています。これもファンが多い作品なので期待しています。

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